当院は、歯をできるだけ削らず、痛みの少ない虫歯治療を目指しています。
虫歯治療の前にしっかりとカウンセリングをおこなって患者様にあった治療方法をご提案。
最新の医療方法を駆使し、安心の技術で治療を進めます。
虫歯について こんな悩みはありませんか?
✓ 歯がしみる。
✓ 痛みはないが、歯と歯の間が黒ずんできた。
✓ 歯が痛む。
虫歯とは
虫歯とは、虫歯原因菌によって歯が溶け、穴があいた状態をいいます。
虫歯原因菌は、歯の表面にある歯垢(プラーク)に棲みつき、食べ物に含まれる糖をエサに酸を作ります。この酸は非常にpH値の低く強力で、歯のカルシウムやリンを溶かし、虫歯となるのです。
つまり、虫歯を予防するには、虫歯原因菌の棲みかとなる歯垢(プラーク)の付着を防ぎ、食べカスなどをいかに除去できるかがポイント。歯みがきやプラークコントロールなど、日々のケアが大切なのです。
では、虫歯になってしまったらどうすればよいのでしょうか。
虫歯に関しては、自然治癒力は働きません。虫歯になってしまったら、早めに適切な治療をすることが肝心。
放置していると、どんどん虫歯の状態が悪くなり、最悪の場合、歯を失うことになってしまいます。
虫歯の治療
歯の表面が酸によって溶けることを「脱灰」といいます。そして、この脱灰を修復することを「再石灰化」といいます。
唾液には歯を再石灰化する力があり、脱灰と再石灰化のバランスがとれていれば、虫歯にはなりません。脱灰に対して再石灰化が追いつかなくなると虫歯になってしまいます。
ごく初期段階の虫歯は、この再石灰化を促すことで削らずに治る場合があります。しかし、ある程度進行してしまった虫歯は、患部を削り、削った部分を詰め物やかぶせ物で補います。
虫歯の進行度とおもな治療法
虫歯の進行度はC0~C4に分類されます。各段階での症状と一般的な治療法は、以下の通りです。
▼C0 脱灰
エナメル質の表面が少し溶けた状態。痛みなどの自覚症状はない。
ブラッシング指導をおこない、毎日のケアで汚れをしっかり落とすようにします。
フッ素塗布を施して歯の再石灰化を促し、虫歯の進行を止めます。
▼C1 エナメル質の虫歯
エナメル質に小さな穴があいて黒ずんで見えたり、白い斑点があったりする状態。
冷たい物がしみることがあるが、自分では虫歯に気づきにくい。
虫歯部分を削り、レジン(歯科用プラスチック)などを詰めます。
▼C2 象牙質の虫歯
エナメル質の内側にある象牙質にまで虫歯が進行した状態。冷たい物や甘い物がしみる、歯が痛むなどの自覚症状が現れる。
虫歯部分を削り、詰め物やかぶせ物で歯の機能を回復します。
▼C3 神経に達した虫歯
エナメル質の内側にある神経まで虫歯が進んだ状態。
ズキズキとした痛みが出てくる。
神経を取り除き、かぶせ物を装着します。
▼C4 歯根に達した虫歯
神経が死んでしまい、歯根の先に膿がたまる。
治療がむずかしくなり、ほとんどの場合は抜歯が必要。
抜歯後は入れ歯やブリッジ、インプラントなどで歯の機能を補います。
詰め物、かぶせ物の種類
虫歯の治療で歯を削ったあとは、詰め物(インレー)やかぶせ物(クラウン)で歯の機能を補います。
詰め物やかぶせ物には保険適用と保険適用外(自費)の素材があり、さらにいくつかの種類があります。
▼詰め物(インレー)
▼保険が適用されるもの
▼コンポジットレジン(歯科用プラスチック)
コンポジットレジンとは、白いプラスチック素材の詰め物です。
ペースト状のコンポジットレジンを歯の削った部分に直接詰め、専用のLED照射器で固めます。
メリット
①比較的安価。
②歯に近い色で、見た目に違和感がない。
デメリット
①長年の使用で磨耗する。
②変色しやすい。
③割れやすい。
▼CAD/CAM(キャドキャム)インレー
CAD/CAM(キャドキャム)インレーは、光学スキャナーと3Dプリンターを活用し、歯科用のプラスチックを削り出して製作する白い詰め物です。
CAD/CAM(キャドキャム)インレーはどの歯にもできるわけではなく、上下顎の小臼歯(真ん中から数えて4番目、5番目の歯)は無条件で採用することができます。上下顎の6番目の歯の場合は、上下顎両側の7番目の歯がすべて残っていて左右できちんと噛め、噛み合わせの負担がない場合などにCAD/CAM(キャドキャム)インレーが使えます。
上下顎の7番目8番目の歯の場合は、歯科用金属を原因とする金属アレルギーの医科の保険医療機関(皮膚科など)の診断書、または診断情報提供書を受けて、噛み合わせの負担がない場合においてCAD/CAM(キャドキャム)インレーが可能となります。
メリット
①歯に近い色で、見た目に違和感がない。
②金属アレルギーの心配がない。
③天然の歯の硬さに近く、かみ合う歯にダメージを与えにくい。
④比較的安価。
デメリット
①磨耗しやすい。
②汚れを吸収してしまう。
③歯を多く削るため、しみたり、痛みが出たりする場合がある。
④すべての歯に適用できるわけではない。
▼パラジウム合金
パラジウム合金は、正式には「金銀パラジウム合金」といい、いわゆる銀歯と呼ばれる金属です。
メリット
①比較的安価。
②耐久性がある。
デメリット
①金属アレルギーの心配がある。
②見た目に違和感がある。
③長年の使用で歯肉が黒ずむ場合がある。
▼保険適用外(自費)
▼オールセラミックインレー
セラミックインレーとは、セラミック(陶器)でできた詰め物です。
メリット
①審美性が高い。
②歯肉に黒ずみが出ない。
③着色や変色がない。
④劣化しにくい。
デメリット
①保険が適用されないので高価。
▼ハイブリッドインレー
ハイブリットインレーとは、セラミック(陶器)の粒子とレジン(プラスチック)を混ぜたもので作られた詰め物です。
メリット
①審美性が高い。
②セラミックインレーよりもやわらかく、かみ合う歯にダメージを与えにくい。
デメリット
①長年の使用で変色する。
②保険が適用されないので高価。
▼ジルコニアインレー
ジルコニアインレーとは、人工ダイヤモンドに使われる硬い素材であるジルコニアを使った詰め物です。
メリット
①強度がある。
デメリット
①オールセラミックより審美性は劣る。
②保険が適用されないので高価。
かぶせ物
▼保険が適用されるもの
▼CAD/CAM(キャドキャム)冠
CAD/CAM(キャドキャム)冠とは、Computer aided design/Computer aided manufactureの略。
光学スキャナーと3Dプリンターを活用し、歯科用のプラスチックを削り出して製作する白いかぶせ物です。
CAD/CAM(キャドキャム)冠が対応できるのは、上下第一小臼歯・第二小臼歯・第一大臼歯(真ん中の歯から4番目、5番目、6番目の歯)。すべての歯に対応できるものではありませんが、保険適用内で白いかぶせ物を施すことができ、銀歯を避けたい方におすすめです。
メリット
①歯に近い色で、見た目に違和感がない。
②金属アレルギーが起こりにくい。
③天然の歯の硬さに近く、かみ合う歯にダメージを与えにくい。
④比較的安価。
デメリット
①磨耗しやすい。
②脱落率が高く、はずれやすい。
③歯を多く削るため、しみたり、痛みが出たりする場合がある。
④すべての歯に適用できるわけではない。
▼チタン冠
チタン冠とは、奥歯である上下大臼歯限定で使用できる金属のかぶせ物です。
歯科で使用するチタンは「純チタン2種」というもの。強度が強く、腐食や酸化しにくく、耐熱性にも優れています。電気も通しにくいです。
また、金属アレルギーを起こしにくく、生体親和性に優れています。
メリット
①強度がある。
②腐食しにくい。
③耐熱性に優れている。
④金属アレルギーを起こしにくい。
デメリット
①上下大臼歯のみにしか使用できない。
②加工するのがむずかしい。
▼レジン前装冠(歯科用プラスチック)
レジン前装冠とは、中身は金属(パラジウム合金など)で、外から見える部分にのみレジン(プラスチック)が貼りつけられた差し歯です。
メリット
①比較的安価
デメリット
①プラスチック素材部分が変色しやすい。
②長年の使用で磨耗していく。
③裏側の金属が見えて見た目がよくない。
▼パラジウム合金
パラジウム合金は、正式には「金銀パラジウム合金」といい、いわゆる銀歯と呼ばれる金属を使用したかぶせ物です。
メリット
①比較的安価
②耐久性がある。
デメリット
①金属アレルギーの心配がある。
②見た目に違和感がある。
③長年の使用で歯肉が黒ずむ場合がある。
▼保険適用外治療(自費)
▼オールセラミック
金属を一切使わず、すべてにセラミック(陶器)を使用したかぶせ物です。
メリット
①審美性が高い。
②歯肉に黒ずみが出ない。
③着色や変色がない。
④劣化しにくい。
デメリット
①極端に強い衝撃を与えると割れることがある。
②保険が適用されないので高価。
▼メタルボンド
金属フレームにセラミックを焼き付けたかぶせ物。オールセラミックよりも強度があるので、歯ぎしりや食いしばりが強い方に向いています。
メリット
①透明感があり、仕上がりが自然。
②歯肉に黒ずみが出ない。
③耐久性がある。
デメリット
①極端に強い衝撃を与えると割れることがある。
②保険が適用されないので高価。
▼ジルコニアクラウン
ジルコニアは人工ダイヤモンドと呼ばれるほど強度が高く、体への安全性があります。
メリット
①強度があるので奥歯におすすめ。
デメリット
①オールセラミックよりも審美性は劣る。
②保険が適用されないので高価。
【Q&A】虫歯の治療よくある質問
Q. 痛くない虫歯は治療しなくても大丈夫ですか?
A. 痛みはなくても虫歯はしっかりと治療しましょう。そのままにしていると虫歯はどんどん進行します。
できるだけ早い段階で治療を始めることで、歯を削る範囲も少なくてすみます。早めの受診がおすすめです。
Q. 麻酔が怖く、歯科医院に行くのが苦痛です……。
A. 麻酔は、患者様が治療の痛みでつらい思いをしないようにするためのものです。
当院は麻酔をおこなう際の痛みにできる限りの配慮をしております。麻酔注射の針は痛みを感じにくい極細のものを使用。
注入時に痛みが出ないように麻酔薬はあらかじめ人肌に温めておきます。さらに、ゆっくりと時間をかけて注入していくことで、患者様にほとんど痛みを感じさせることなく麻酔をおこなっております。
Q. 治療した歯がまた虫歯になることはありますか?
A. 治療した歯でも、詰め物やかぶせ物の隙間から虫歯になりことはあります。
治療したからといって安心せず、毎日の正しい歯みがきなどのセルフケア、定期検診やPTMCなどのプロフェッショナルケアで虫歯の再発を防ぎましょう。
まとめ
進行した虫歯は自然に治ることはありません。できるだけ早く、適切な治療を受けることが大事です。
歯を削ったあとの詰め物(インレー)やかぶせ物は、保険適用のもの、保険適用外のものなど、多様にあります。どのようなものがご希望か、しっかりと相談することも重要です。当院は、歯をできるだけ削らず、痛みの少ない虫歯治療を心がけております。
何かご質問やお困りのことがありましたら、当院スタッフまでお気軽にご相談ください。