予防歯科

ずっと健康的なお口でいるために!

皆さんが歯医者に行くのはどんなときですか?
「歯が痛くなったとき」「詰め物が取れたとき」という方がほとんどではないでしょうか。

一般的な歯科治療は、虫歯や歯周病などの症状が出てから治療をします。 一方、予防歯科は、虫歯や歯周病などのお口のトラブルの原因を作らないよう、予防的に治療をすることを目的としています。

予防歯科はどんなことをするの?

予防歯科で著名な元スウェーデン・イエテボリ大学歯学部教授アクセルソン博士は30年にわたる研究の中で、歯科医院でのプロフェッショナルケアと毎日の歯みがきを続けることで、成人でも97.7%の歯を残せるということを立証しました。

このように、虫歯や歯周病などのお口のトラブルを予防するために大事なのは、 虫歯や歯周病のチェック、歯垢・歯石の除去など、歯科医師や歯科衛生士によるプロフェッショナルケアです。

まずは口腔内を診査し、虫歯や歯周病がないかなどを調べ、治療が必要な場合は適切な処置をします。 そして、歯のクリーニングやフッ素塗布などを行い、健康な口腔内を維持するための予防処置をします。

そうした歯科医院での予防歯科治療と同時に重要になってくるのが、ご自身でのセルフケアです。 歯みがき指導などを行い、毎日のお手入れのアドバイスをします。

唾液検査

唾液を調べると、虫歯にかかりやすいタイプなのかどうかがわかります。どんな予防歯科治療が必要なのかを判断するのに必要な検査です。

PMTC

PMTCとは、プロフェッショナル・メカニカル・トゥース・クリーニングの略。 歯科医師や歯科衛生士によるお口の清掃プログラムのことです。 みがき残しが生じやすい歯の間、歯と歯茎の境目の汚れを歯科医院の専用の機械を使って落とし、虫歯や歯周病を予防します。

歯の表面に付着し、成熟したプラーク(歯垢)は「細菌バイオフィルム」と呼ばれ、歯ブラシで取り除くのは非常に困難です。 また、ほかの異物を寄せつけない性質があるために付け薬、うがい薬などの効果も限定的なので、PMTCが有効になってきます。

PMTCは、始める時期が早ければ早いほど予防効果を発揮します。特に、乳歯から永久歯へ生えかわる時期のPMTCは重要です。

フッ素塗布

フッ素には、以下のような効果があります。
① エナメル質の修復を促進する。
② 歯の質を強化する。
③ 虫歯を引き起こす細菌の力を弱めて酸がつくられるのを抑える。

そのため、フッ素を歯の表面に塗ることは虫歯予防にはとても効果的。定期的なフッ素塗布がおすすめです。

歯みがき指導

歯科医院での予防歯科治療をより効果的にするのに大切なのは、日々のセルフケアです。 そのための歯ブラシの選びかたから持ちかた、力の入れかた、デンタルフロスの使いかたなど、 おひとりおひとりのお口の状態に合った歯みがきのしかたを歯科医師や歯科衛生士がレクチャーします。

赤ちゃんも!シニアも!みんなに必要な予防歯科

お口の中の状態は人それぞれですし、年齢によってもポイントとなる予防歯科治療は違ってきます。 定期的に歯科医院へ行き、おひとりおひとり、そのときどきの歯の状況に合わせた予防歯科治療をすることが大切です。

妊婦さんの予防歯科

妊娠中は虫歯があっても治療できない、と思っている方も多いかもしれません。 しかし、妊娠中でも体調が許せば治療を行うことができます。 むしろ、妊娠中こそ、歯科を受診して、適切な処置を受けてほしいと思います。

なぜなら、妊娠中はホルモンバランスが変化し、歯茎の腫れや出血、歯周病の発症・進行などの症状が出やすくなるからです。 また、つわりで歯みがきがしっかりできなかったりして虫歯になる可能性も高くなります。
お母さんに虫歯があると、生まれてきた赤ちゃんに虫歯菌をうつす可能性が高くなるので、ご自身だけでなく赤ちゃんのためにも予防歯科治療は大切です。 安定期に入るなどして体調が安定している時期に適切な予防歯科治療を受けましょう。

乳幼児の予防歯科

母乳やミルクから離乳食へ移行、歯が生えてくるなど、乳幼児のお口のなかは月齢によって変化していきます。 乳幼児の予防歯科治療は、そうしたお子さまのお口の状況に応じて歯みがきのしかた、適切な飲食の習慣、哺乳瓶の使用やおしゃぶりに関する指導などを行います。

さらに、口腔内の清掃やフッ素塗布、お口の中が虫歯になりやすい環境になっていないかなどの定期的な検査も大切です。 乳幼児の頃から歯科医院に通うことは、「歯医者さんは怖くない」というイメージを持たせ、その後の歯の治療への恐怖心が軽減されるというメリットもあります。

子どもの予防歯科

一般的に、乳歯は生後6か月頃から生え始め、6歳~13歳にかけて乳歯が永久歯に生えかわります。 この期間は、お口のなかの状況がどんどん変化していくため、歯科医院での定期的な検診はとても重要です。
フッ素塗布、シーラント(※) 、PMTCで虫歯を予防し、おひとりおひとりに合った食生活指導、歯みがき指導も行います。
また、この頃は永久歯列がどのように並ぶかが決まる大切な時期です。 虫歯の治療はもちろんですが、不正咬合を誘発する因子がないかなどの歯並びに関するチェックも重要になってきます。

(※)シーラント
虫歯の原因となる歯の細く深い溝を歯科用レジン(プラスチック)で埋めて虫歯の予防をします。 奥歯など、歯ブラシが届きにくい場所に効果的です。

中高生の予防歯科

この頃になると親が歯みがきのチェックをすることもなくなり、歯みがきなどのセルフケアは子ども自身にまかせるようになります。 そのため、虫歯に気づかなかったり、汚れを放置したり、お口のなかのケアがおろそかになりがちです。

さらに、自分たちで買い食いをする機会が増え、食生活が不規則になったり、偏ったりすることでプラーク(歯垢)がたまりやすくなり、虫歯になる要因が増えます。 部活中の甘いスポーツドリンクや勉強中のお菓子なども虫歯のリスクを高めます。

また、中高生は歯茎が腫れたり、歯茎から出血したりする「思春期性歯肉炎」が起こりやすいのも特徴です。 部活や習い事、受験勉強などで忙しい時期で、お口のなかのケアが後回しになりがちなので、意識的に歯科検診を受けることをおすすめします。

PMTCで歯の汚れをしっかり落とし、フッ素塗布、歯みがき指導などでお口のなかの健康を守りましょう。

大人の予防歯科

日本人の成人の8割は歯周病にかかっているか、その予備軍だといわれています。 歯周病が怖いのは、自分では気づかないうちに症状が進行すること。実は、歯周病は30代くらいから始まるとされているのです。
また、大人の虫歯で一番多いといわれているのが、詰め物やかぶせ物の下にできる虫歯。 こうした虫歯は見えづらいため、自分では見つけにくいのが特徴です。
そうした大人のお口のなかのトラブルを予防するのに大切なのが定期健診。 定期的に歯科医院を受診し、お口のなかをチェックしましょう。大人には効果がないと思っている方が多いフッ素塗布ですが、大人にも効果があります。 さらに定期的なPMTCもおすすめします。

シニア世代の予防歯科

虫歯や歯周病などで歯を失い、歯の本数が少なくなると噛むことが困難になります。 シニア世代のお口のなかの健康は、全身の健康に直結するといっていいでしょう。
シニア世代のお口のなかの特徴としては、歯周病が悪化しやすく、歯がグラグラしてきたり、抜けたり、ということが起きてきます。 また、唾液の量が減少するため、虫歯になるリスクも高まります。

さらに、虫歯や歯周病を放置していると脳梗塞や心筋梗塞になるリスクが高まるともいわれています。 噛めなくなることで、認知症になるリスクが高まるとも。
ですから、シニアにとって予防歯科治療は非常に重要で、シニアほど積極的に歯科医院を受診し、お口のなかの健康を守ることをおすすめします。

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